フリーランスは会社員よりも保育園の審査は通過しにくいのではないか?
フリーランスが保育園に預けるにはどうしたらいいか?そんな疑問に答えます。
本記事ではフリーランスが保育園の審査に通過する差があるのか?違いや審査に通過するコツなどを紹介します。
この記事を読むことでフリーランスの人でも、子供を保育園に預けられる可能性を高めることができます。
フリーランスと会社員は保育園の入園に違いはあるのか?
フリーランスと会社員では働き方が異なるだけで、保育園の入園条件は変わらないです。
ただし、必要になる書類は異なるので注意が必要です。
フリーランスと会社員に入園条件の違いはない
フリーランスと会社員では、保育園の入園条件に違いはありません。
フリーランスは、他人から見ると働いている実績がわかりにくいですが、会社員と同じように仕事をしていますし、不安定でも収入はしっかりとあります。
ただし一般的に、会社員は信頼され、フリーランスという働き方は理解されにくいのが現実です。
フリーランスでもきちんと働いていて「自宅での仕事と保育の両立が困難」ということを証明するために、書類作成などの準備は入念にしましょう。
提出する書類は違う
フリーランスと会社員では提出する書類に違いがあります。
会社員は会社に作成してもらう「就労証明書」の提出だけで良いですが、フリーランスの場合は「就労証明書」のほかに、「労働状況申告書」の提出が必要な場合があります。
さらに「就労実績表」も一緒に提出すると効果的でしょう。
就労証明書
「就労証明書」とは、働いていることを証明する書類です。会社員の場合は、企業に記入をお願いしますが、フリーランスの場合は自分で作成します。
就労証明書には以下のような記入項目があります。
- 事業者氏名
- 事業所所在地
- 電話番号
- 生年月日
- 就労時間
- 就労開始年月日
- 屋号
- 業務内容
- 仕事の業種
- 休日
- 大まかな収入
- 事業者印
労働状況申告書
「労働状況申告書」とは、業種と仕事内容、実際に働いている日数や時間、仕事に対しての直近の収入などを記載する書類です。
自治体によっては名前が少し違っていたり、就労証明書と労働状況申告書が一緒になっている場合があるので各自治体に確認しましょう。
自治体によっては、家事、育児、などの割合を1日でのどれくらいこなしているかを記入する場合もあります。
就労実績表
そして、必ず必要というわけではないですが、「就労実績表」を用意するとさらに良いでしょう。
「就労実績表」は、労働状況申告書で書ききれない仕事や子育ての大変さをもっと詳しく作成することができ、仕事と子育ての両立の大変さをアピールすることができます。
例えば以下のようなことを記入します。
- 仕事をしている時間
- 保育している時間
- 家事をしている時間
- 一日の仕事の様子
- 一週間の仕事の様子
- 一カ月のスケジュール
- 大まかな収入
これらの書類の他にも、仕事内容・労働時間・収入などを記入することができで、保育園の審査に有利になる証明書が多数あるので一緒に提出しましょう。
フリーランスの場合、以上の書類は自分で作成するため、できるだけ詳しく書くとフリーランスの仕事をより理解されやすいでしょう。
フリーランスが審査に通過する5つのコツ
保育園の入園審査は点数制です。項目ごとに点数を付けられ、合計点数が高くなるほど優先的に入園資格を得ることができます。
この点数の付け方は自治体によって点数配分が異なるので、事前に点数配分表を入手しておくと、高いポイントが得られる対策ができるでしょう。
そして、地域によっては自作した書類だけでは不十分なことがあるため、必要になる書類はそれぞれ異なります。自分が用意すべき書類をしっかり確認しましょう。
やることが多くて大変ですが、保育園が決まれば集中して仕事ができるようになるので、高いポイントが得られるよう手を抜かず準備することが大切です。
開業届を提出して個人事業主になる
フリーランスとして活動する場合、開業届を提出しなくても問題ありません。
しかし開業届を出し、個人事業主になることで、働いていることが明確になるため社会的信用が上がります。
さらに、開業する際には、「屋号」・「名刺」・「角印」も一緒に作成することでより信用度が上がるでしょう。
フリーランスでも開業していない場合は、内職という扱いになり保育園の審査の点数が低くなってしまいます。保育園に預けたい場合は個人事業主になると良いでしょう。
地域によっては開業届を求められることがあるので、早い段階で個人事業主になり、開業届を準備しておくと慌てずに済みます。


できるだけ多くの書類を用意する
保育園の審査の際に必要な書類は「就労証明書」・「労働状況申告書」と言いましたが、そのほかにも用意することで、審査の通過に有利になる書類があるので紹介します。
これらの書類があることで、仕事をしているということがより詳しく証明されます。自治体によっては提出を求められる場合があるので、はじめから全て準備すると良いでしょう。
確定申告の写し
確定申告は、所得税を納める手続きをした。ということなので、確定申告のコピーがあることでフリーランスとしての収入がある証明となります。
個人開業届の控えのコピー
開業届を提出し、個人事業主になったら「個人開業届」の控えをコピーし一緒に提出しましょう。働いている証明となります。
また、個人事業主になることで法人用の銀行口座を開設できたり、節税につながるメリットもあります。
開業届も提出する際は、税務署の受付印が付いているか確認しましょう。
仕事用のHP
仕事用のHPがある場合は、連絡先、営業時間、実績など掲載し、プリントアウトして提出しましょう。
特に、どのような業務をしているか仕事の内容や実績があると良いでしょう。

発注確認書
フリーランスになりたてで確定申告が用意できず、収入の証明ができない場合は、発注確認書があることで収入の見込みがあることを証明できます。
取引先が自分宛てに作成した仕事依頼書があると、仕事内容や金額が明確になり、収入があることを確認できます。
取引先には、市役所に提出することの許可を取って下さいね。
就労実績表
労働状況申告書で書ききれない詳しい仕事の状況をアピールできます。
どれくらい働いているか、どんな仕事で稼いでいるかを詳しく記載することで、きちんと仕事していることを証明できます。
詳しければ詳しいほど仕事内容のイメージがつきやすく、理解されやすくなるので細かいスケジュールを記入しましょう。
就労実績を増やす
保育園の入園審査はポイント制となっていて、ポイントが高いほど優先的に入園資格を得ることができます。
そのため、フリーランスも会社員と同じくらいの就労実績を作り、会社員と同じくらいの就労時間になることでしっかり働いていることを証明できます。
ポイントの最大は、以下に当てはまる人が満点となります。
- 週5日以上の就労
- 1日8時間以上の就労を常態を確認できる人
フリーランスでもたくさん働いていて実績を作り、ポイントを増やすことで、書類審査の際に有利にすることが可能です。
託児実績をつくる
一時保育やベビーシッターなどのサービスを利用して、託児実績を作りましょう。
入園書類を作成する前に託児実績を作っておくことで、家庭で保育できないほど仕事と育児の両立が大変だということが証明されます。
託児実績があると、保育園の入園のポイントが少し加算されることがあります。
このポイントは、自治体によってどれくらいの実績があれば加算されるのかが異なるので事前に確認しておきましょう。
常駐型の案件で働く
保育園審査の時期に、企業常駐型の案件で働くのも良いでしょう。
契約先の企業に常駐して働くことで稼働時間が決まりますし、収入も安定するので会社員の働き方と近い状況となります。
会社員のように通勤して働くと、「家にいるから保育できる」という在宅で自由に過ごしているイメージを無くすことができます。
地域によっては「勤務する場所の違い」でポイントに差がつくところもあるので、少しでも加算されるよう、一時的でも企業型常駐の案件を視野に入れましょう。
さらに、企業常駐型の案件は在宅型の案件に比べ、中長期案件が多いため一定期間は安定して働くことができ、収入も安定します。次々と仕事を探さなくて良いのは、精神的にもラクになるでしょう。
フリーランスに不利な自治体に住んでいる場合の対処法
住んでいる場所によっては、フリーランスに理解の無い地域の場合があるので、引っ越しを考えたり、子供がもう少し大きくなるまで待ってタイミングを伺いましょう。
フリーランスに理解のある自治体に引っ越す
フリーランスは就業日数や労働時間が人それぞれのため安定していない働き方という印象が強く、地域によってはフリーランスの働き方が理解されないところがあります。
そのため、在宅で働いているフリーランスにとって保育園の点数の付け方が不利な地域があります。
自分が住んでいる地域のフリーランスへの理解が進んでいない場合は、フリーランスにとって優しい地域に引っ越しをするのも良いでしょう。
例えば、隣の地域に引っ越しをするだけで、ポイントが高くなり保育園の入園資格が優先されることがあります。
点数の付け方は自治体によって差があるため、事前に引っ越し先はフリーランスにとって優しい地域なのかを確認しておきましょう。
また、近くに引っ越しても入園できなさそうな場合は、都心から少し離れた田舎の方に引っ越すだけで入園できることがあります。
田舎は都心部と違って待機児童がいないところが多く、引っ越すだけですんなり入れるところもあります。さらに田舎は保育料が安かったり、生活費も抑えられるため少し余裕のある生活ができるでしょう。
引っ越しを考えている場合は、田舎に住むことも視野に入れてみましょう。
3歳から幼稚園に入園させる
どうしても保育園に入園できない場合は、3歳になるまで待ってから、幼稚園に入園させるのも手です。
保育園に入園できず、引っ越しも考えていない場合は、少しの間、自宅保育をしながら待ちましょう。幼稚園は、3歳を迎えたら誰でも入園できます。
保育園と違って収入によって保育料が変わることが無いですし、保育園のような審査が無いので入園させやすいというメリットがあります。
さらに最近の幼稚園では、2歳児から受け入れている所もありますし、3歳になった瞬間から預かってくれる所もあります。
幼稚園によっては、17時や18時の遅い時間まで預かってくれる延長保育をしてくれる幼稚園もあるので、保育園に預けているように働くことができるでしょう。
受け入れてもらえるまでは少し大変ですが、一時保育やベビーシッターなどのサービスを利用しながら自宅保育で育て、受け入れてもらえる年齢を迎えたら幼稚園に入園させる方法もあります。
気になる幼稚園を見つけたら、まずはプレ幼稚園から参加してみましょう。
まとめ
最後にこの記事をまとめます。
- フリーランスと会社員では保育園の入園条件に違いは無い。
- 開業届を提出して個人事業主になると社会的信用度が上がる。
- できるだけ多くの書類を提出すると審査の際に有利になる。
- 就労実績を増やすことで、最大のポイントが加算される。
- 託児実績を作ることで審査のポイントが加算されることがある。
- 常駐型の案件で働くことでポイントが加算されることがある。
- フリーランスにとって不利な自治体に住んでいる場合は引っ越すだけで変わることがある。
- どうしても入園できない場合は3歳まで待って幼稚園に入園させるのも手。
以上で、フリーランスが幼稚園の審査に通るコツの解説を終わります。