フリーランスとして活動する際、クレジットカードがあれば色々と便利です。しかし「フリーランスでカードの審査が通るのか」と不安になる人もいますよね。
今回はフリーランスでクレジットカードが作れるのかについて見ていきます。
なお当記事は、以下のケースに当てはまる人におすすめです。
- クレジットカードを作りたいフリーランス
- クレジットカードを作れるのかどうかが不安なフリーランス
- フリーランスにおすすめのカードを知りたい人
Contents
フリーランスでもクレジットカードは作れる?
フリーランスにとってもクレジットカードは、備品の購入や事業で発生する公共料金の支払い、出張などの際に持っていると便利な存在です。
一方で「フリーランスは会社員に比べてクレジットカードが作れない」ということもよく言われます。果たしてフリーランスはクレジットカードを作れないのでしょうか。
安定した収入や信用情報次第で作れる
実はフリーランスでも収入や信用情報の状態次第でクレジットカードを作れます。
カード会社としては、相手の職種に関係なく毎月使った分をきちんと返済してくれる人物を信頼するためです。
「作れない」というのは誤解で、安定した収入や信用情報が良い状態を証明すれば発行できます。
フリーランスはクレジットカードの審査が厳しい理由
ただ、フリーランスが厳しく審査されるのは事実です。審査が厳しいのは、収入が不安定という理由があります。
会社員は一定の月収がある分、カード会社も毎月きちんと返済してもらえると予測しやすいです。
しかしフリーランスは案件の状況によっては収入がないケースもあるため、返済が滞る恐れを持たれます。
定期的に間違いなく返済される確証を持ちにくい分、審査は厳しくなりがちです。
フリーランスでクレジットカードを作るポイント5点
フリーランスはカードを作る上でハンデがあります。しかし発行のポイントを知っていれば、審査を通過する確率も高いです。
具体的に心がけるべき点に、以下の5つがあります。
- 信用情報を良好な状態に保つ
- 安定した収入や事業実績を作る
- 開業届や固定電話などの準備
- キャッシング枠は0に
- 勤務先は自分の状態に応じて書く
信用情報を良好な状態に保つ
まず信用情報を良好な状態に保つことです。信用情報とはカードなどローン契約に関する情報を指します。
そして信用情報はカードを作る際に最も重要です。カード会社は申し込み者の信用情報や年収などを参考に発行するかどうか審査します。
フリーランスの立場でカードを作るには、信用情報を傷つけないことが大切です。良好な状態を維持するために、携帯電話料金や家賃を必ず期日までに払う必要があります。
安定した収入や事業実績を作る
また、日頃から安定した収入や事業の実績を作ることも重要です。
極力安定した収入を維持することで、期日までに確実に利用料金を支払える証明になります。特に長期案件を確保してあれば安定した収入を証明しやすいでしょう。
事業実績についても、開業からの期間が長いほど信用されやすいです。期間が長く実績も十分であれば、発行しても安心という印象を与えられます。
なお申し込みのタイミングも、開業直後より開業して数年後の方がおすすめです。また独立する前に発行する方法も良いでしょう。
開業届や固定電話などの準備
カードを申し込む際、開業届の提出や固定電話の設置も有効です。
開業届の提出は、社会的に信用があることや個人事業主として真面目に活動していることを証明します。屋号も一緒に届け出れば、より信用されやすいです。
また固定電話の存在も、自宅などで真面目に仕事している印象を与えられます。加えてカード会社も連絡が必要な場合に便利な点がメリットです。

キャッシング枠は0に
キャッシング枠を0に設定するやり方もおすすめと言えます。
カード会社にとって収入が不安定な人にお金を貸すことは大きなリスクです。業績が悪化した場合、借金を回収できない可能性があります。
キャッシング枠を申し込むよりも0にした方が審査する側も安心するため、発行される確率が高くなりやすいです。
勤務先は自分の状態に応じて書く
最後に申し込みの際に記入する勤務先は、自分の状態に合わせて書きます。収入があってもきちんと勤務先を証明できなければ、カード会社側に疑われるためです。
自宅で仕事することが多い場合は「自宅」と書いて問題ありません。
また特定の企業への出向やパラレルワークの場合は企業名を書きます。なお企業名を書く際は、会社の同僚などにも断りを入れると良いでしょう。
クレジットカードで個人用と事業用に分けるメリット5点
クレジットカードを持つのであれば事業用カードがあると良いです。個人用と事業用に分けるメリットには、以下の5点があります。
- 会計業務が楽に
- 事業用カードは限度額が高い
- 事業用カードは資金繰りにも役立つ
- 事業用カードがあれば信用されやすい
- ビジネス支援の特典も受けられる
会計業務が楽に
まず会計業務が非常に楽です。事業用カードで事業で必要な支払いをすれば、費用を入力する際に経費と経費以外の支出を区別できます。
加えて別々に分けてあれば、一緒の場合に比べて事業関係の出費かどうかをチェックする必要がありません。結果的に会計業務の時間を短縮できます。
もちろん短縮できた時間の分は、仕事や息抜きに集中できる点でもメリットです。なお事業用カードでは年会費も経費として申告できます。

事業用カードは限度額が高い
事業用カードは限度額が高い点もメリットです。個人用は最高でも100万円が限度額であるのに対し、事業用は300万円や500万円など高めの金額になっています。
比較的高く限度額が設定されているため、事業で非常に高額な機器やソフトを購入したり遠方に出張したりする際に便利です。
事業が軌道に乗ってきて大掛かりに設備投資したい場合などに持っていると動きやすいでしょう。
事業用カードは資金繰りにも役立つ
さらにキャッシング枠も高めであるため、いざという時の資金繰りにも役立ちます。100万円以上になっているものも多いです。
フリーランスとして事業を運営しても、突然案件が打ち切りになるなどして収入が激減することもあります。
万一の場合に運転資金を確保できるように1枚準備するのもおすすめです。
事業用カードがあれば信用されやすい
1枚持っているだけでもクライアントから信用されやすい点もメリットと言えます。
事業用カードにはステータス性が高いものも多く、持っているだけできちんと事業に取り組んでいることを証明できるためです。
きちんと事業に取り組んでいることを証明できれば、信頼置ける取引相手とみなされます。クライアントから非常に好条件の仕事を依頼される場合があるでしょう。
ビジネス支援の特典も受けられる
ビジネスに役立つ特典が受けられるものが多いのも利点です。具体的には高額の旅行保険や空港ラウンジの無料特典、会計ソフトやコワーキングスペースの割引などが受けられます。
特典の内容をうまく活用すれば、日頃の仕事やスキルアップもしやすいです。カード選びの際はビジネス支援の特典を基準にするのもコツでしょう。
クレジットカードで個人用と事業用に分けるデメリット2点
個人用と事業用でカードを分けるやり方にはデメリットもいくつかあります。主なデメリットが以下の2点です。
- 支払い方法が1回払いの場合が多い
- 年会費が高い
支払い方法が1回払いの場合が多い
まず支払い方法が1回払いになっているケースがよく見られます。個人用でリボ払いや分割払いができる点に比べると、支払い方法の選択肢が少ないです。
1回払いの場合は翌月に利用した分の料金を全額払うことになるため、お金に余裕ができてから事業用に使うものを作った方が良いでしょう。
年会費が高い
また年会費が高い点もデメリットです。種類によっては年会費が1万円以上のものもあります。
経費で申告できるものの、カード選びの際は年会費を負担することまで考えるべきです。なお中には条件を満たせば、翌年の年会費が安くなるものもあります。
事業用カードを選ぶポイント4点
事業用のカードは1枚あるだけでも非常に便利です。発行してもらう際は選ぶポイントを知っておくと役立ちます。主なポイントは以下の4点です。
- 年会費
- カードの限度額
- ポイント還元率や交換先
- 付帯サービス・特典
年会費
まず注目すべき点に年会費があります。事業カードの年会費は2年目から発生するものや、利用状況・条件に応じて翌年度が安くなるものなど様々です。
加えて金額も千円単位のものから3万円程度のものまで幅があります。自身の収入や経営状況に合わせて、無理なく負担できる内容のものを選ぶのがおすすめでしょう。
カードの限度額
次に限度額も重要です。限度額を高く設定できれば、事業の運営に必要な備品などの購入もカード1枚でできます。
また限度額が高いほど経費入力の手間もかかりません。カード1枚で買い物できる分、経費入力の際にカード会社が送る明細データを参照するだけで済むためです。
ポイント還元率や交換先
ポイントの還元率も見逃せない点になります。特にカードを使う機会が多い場合は、なるべく還元率が高めのものを選べばお得です。
加えて中にはポイントの交換先が多いものもあります。電子マネーのチャージや航空会社のマイルに交換できる種類も豊富です。
航空路線をよく利用するなど、事業の状況も考えて交換先の豊富さで選ぶのもおすすめでしょう。
付帯サービス・特典
最後に付帯サービスや特典の内容も重要です。事業用カードは発行会社によってビジネス面で役立つサービスが色々と用意されています。
具体的には旅行保険や空港ラウンジの無料サービス、会計ソフトの割引特典などです。自身の仕事に役立つ内容の特典があるかどうかも、カード選びの大きなコツになります。
おすすめの事業用カード3選
事業用カードは種類が非常に多いため、選ぶだけでも一苦労です。最後におすすめの種類をご紹介します。特にぜひ注目した方が良いのが、以下の3種類です。
- テックビズカード
- アメリカンエキスプレスビジネスカード
- JCB CARD Biz
テックビズカード
テックビズカードは、ITフリーランス向けソリューションが発行しています。年会費が翌年度以降2,000円と非常に安いです。
コワーキングスペースやWeb学習の割引が受けられたり、税務代行サービスを使えたりとITフリーランスの立場を考えた特典が充実しています。
また最大1.1%のポイント還元率や最大100万円のキャッシング枠も大きな投資をする上で便利です。なおポイントはAmazonギフト券やマイル、Tポイントにも交換できます。
アメリカンエキスプレスビジネスカード
世界的に最もステータスのあるアメリカンエキスプレスが発行しているカードです。高いステータス性で知られているため、1枚持っているだけで周囲から信用を持たれます。
限度額は制限が設けられていないため、申し込み者の年収に基づいて決まる仕組みです。開業直後のフリーランスでも申し込みできます。
またゴールドカードの場合は非常に高額な旅行保険も魅力です。国内旅行で5,000万円、海外旅行で1億円が最高額であるため、出張の多い人も便利に使えます。
JCB CARD Biz
国際カードブランドとして有名なJCBが発行するカードです。本人確認書類だけで申し込みできる点や初年度年会費が無料である点で1年目のフリーランスにもおすすめと言えます。
またポイント還元率が最大1.5%と非常に高いです。交換先もセブンイレブンやAmazon、航空マイルなどっと非常に多く、様々な場所で使えます。
他にも利用データを弥生会計とfreeeで取り込むと、両サービスの利用料が割引される点もおすすめです。楽でお得に会計業務を行いたい人にも重宝する1枚となっています。
まとめ
今回はフリーランスがクレジットカードを作れるのかについて見てきました。フリーランスでも信用情報や年収、開業届の提出状況などでカードを発行してもらえます。
もしカードを発行するのであれば、限度額が高く信用性の増す事業用カードがおすすめです。事業用カードがあれば経費入力も楽になるなど仕事の面でも役立ちます。
フリーランスにとってもクレジットカードは備品の購入や会計業務など様々な面で便利な存在です。カードを持つ際はポイントを押さえた上で申し込むと良いでしょう。